レポート
まちづくりセミナー2019
まちづくりセミナー2019 第1回講演録 講師:本山尚義氏
2019/08/12まちづくりセミナー2019 第1回講演録
日程:平成31年1月26日14:00〜16:00
会場:富山市民プラザ3F AVスタジオ
主催:NPO法人GPネットワーク
旅するシェフ 世界の料理と世界のまちと
世界のごちそう博物館オーナー
本山尚義氏
プロローグ
インド行きを何回も誘われながら、でかけず
誘ってくれた人が、インド行きのチケットを購入し
仕事先のオーナーに勝手に話をつけてしまい、インド行きが決定
フランス料理が最高だと思ってきたが、インド料理に魅せられる
フランス料理は美味しいを足していくが
インド料理はスパイスで味の変化をつけていき、変化球がたくさんある
価値観が崩れ、料理の氷山の一角しか知らなかったことを知った
世界中をめぐる旅をはじめた
ダージリンを旅する
スリランカで購入した派手な履きやすいズボンで旅をした
玉ねぎのサイズですら、国によって違う
市場で食材の名前を、現地での呼び名を学ぶ これはなに・・・○○◯
お店の人が、お客さんを紹介してくれる、それが自慢になって、仲良くなる
ニューデリの観光地で、バスで降りたときに地元の少年と出会う
勝手に観光案内をして、観光料金をせびられるパターンと分かりながらも
眼が澄んだ少年だったので、ついていった
自宅に案内され、目玉焼きを出された
おもてなしの気持ちで、とても高価な目玉焼きをつくって出してくれた
アホ・スープ
スペインはスペイン語、スペイン語をまったく勉強をせず入国
スペイン語しか話せない宿に泊まる
街へでてみても、閉まっている店が多い
スペインでは料理修行は難しいかも、と落ち込んでお店の前で座り込む
そのお店のお母さんが、まくし立てながら話しかけてきた
お店の中に入れてもらうが、スペイン語がわからないので
オーダーもできず、待っとけと、でてきたのがアホ・スープ、忘れられない味
世界を旅して美味しかったものなんですか?と、よく聞かれますが
めっちゃまずかったものを紹介します
これはなんでしょうか、野ネズミの丸焼きです
夜中、2時くらいにヒッチハイクで乗せてもらった兄さんと
田んぼの真ん中で、これを出されました
トラックの運ちゃんは、美味しそうに食べているから残せない
薄暗い店内でのラーメン、運ばれてきたのにはアリがのっていた
31歳の時に、世界中の料理を提供するお店をオープン
周りからは、2ヶ月で潰れるとかけをされる
北京オリンピックの開会式の笑顔の傘のアーティストとコラボレーション
ガンボ
オクラが入ったアメリカ南部の料理、オクラは西アフリカが原産
ガンボは、オクラのアフリカ語
黒人奴隷の時代に、オクラは奴隷船と一緒にやってきた
そして、現地のスパイスと出会い、ガンボができた
オクラが、この地にたどり着いた時代のなまなましさが想像できた
この料理には、その物語を感じる料理になっている
料理の物語を知ることで、歴史を知ることができる、料理にはその力がある
料理屋さんに入って、ご飯を食べて、平和につながるのは
宗教のようで抵抗があったが、大きなイベントで実施したら大丈夫だと思った
2年間かけて、世界のごちそうアースマラソンを企画・実施
日本から出発して、一筆書きで1周できる企画、全部で211品
全部の料理を2年間通して、食べてくださったのは60人
お店はバイト1人と自分だけ、2週間ごとにメニューを変える
仕入れから、仕込みまで、2週間で変えるのはたいへん
ふっ節制な生活になり20kg太る、ドクターストップがかかるも継続
たくさんの人に来て欲しいと思い、安い金額に設定
2年間で、500万円の赤字
新聞社にプレスリリースしても、まったく取り上げられなかったが
最後の終わる時には、新聞全紙、テレビ局も数社から取材をうける
赤字は出たが、認知度は一気に向上し、取材がたくさん来るようになる
500万円の赤字は、1年強で回収できた
イベント効果で、たくさんの方に来ていただけた
アフリカは53カ国あるが、地域ごとに食材は違う
オクラが続く(一筆書きに書くことで)地球がつながっていることを感じる
その国の特色(歴史)を感じるイベント、植民地時代にスパイスが伝わるなど
このイベントを実施したことで、僕の中で美味しい不味いではなく
その国のことを理解してもらう、知ってもらえることが
その国を理解することが、平和につながる
自分の中では、料理を作ることよりも、それを伝えるために料理をツールに
なぜ、レトルトか
大手の会社が、安くレトルトを販売するため
添加物をたくさん入れたレトルトを作っている
安いけど、体に悪く、美味しくない
最近のレトルトは、添加物なしのレトルトも増えてきた
僕のレトルトも、安全な食材で作っています
一番大きな理由は、アースマラソンでは大きなロスを出してしまったが
フードロスへの思いもあり、罪悪感が大きくあった
レトルトは、決まった食材を購入し、調理するため、ロスがない
毎日、200食くらい仕込んでいるが、ロスでないので精神的に安定
1人で50種類のレトルトを作っている
これはなにか分かりますか、赤耳かめ
増えすぎて困っているところが多い
日本古来の亀が餌を取られて減ってきている
農業被害も続出、レンコンの芽を食べてしまう
兵庫県だけでも1日何十匹、と殺されている
亀の肉を出す方法は、すっぽんと違って出しにくい、のみでこじあける
お腹の甲羅から、全部開く、構造は、スッポンと同じだが
食べれるところは足のみ、足の骨が細くて、こそぎとるのが大変
10匹/日の作業量
一昨年の夏に販売、すぐに取材、特ダネ全国放送にもなった