レポート

まちづくりセミナー2019

まちづくりセミナー2019 第2回講演録 講師:鈴木美央氏

2019/08/12 

まちづくりセミナー2019 第2回講演録

 

日程:平成312914:0016:00

会場:富山市民プラザ3F AVスタジオ

主催:NPO法人GPネットワーク



 

楽しい!は最強 まちを変えるマーケット

〜人が集う・憩う・笑顔になる公共空間のつくり方〜

 

        O+Architecture主宰

鈴木美央氏

 

 

建築家であり、母である

 

いい空間を作っても、それだけでは使ってはもらえない

場所の在り方を示す

 

全部に関われることが自分の特徴

道の駅では、自分にできることを全部やった

コンセプトもつくった、設計もした、行政のアドバイザーにもなった

広場をつくるから、設計もできるなら設計もしてください

そして、道の駅が竣工、広場を活用するマーケットを開催

回遊式庭園を広場に、借景である山を眺める広場に、そこでマーケットを

 

砂場は最強の媒体になる

隠れていたオシャレな人たちが、イキイキする

使い方を考える、設計する、マーケットを実行する

 

国際旅客ターミナル、オープンな、ここにいる人がとても幸せそう

建築は人を幸せにする

この建築家の下で働きたいと渡英

建築家として、設計者として、なんでも挑戦できる環境にあった

マーレーシアで50階建てのビル建設のチームリーダーになった

足場をどう組むかと尋ねたら、人件費が安いから大丈夫と

建築で幸せにしたいと考えていたが、そうではない実態

マーケットは、大規模建築のカウンターパート

 

マーケットを立てると街の景色が変わる、しかも小さな要素で

この集合体にそくして、地域性がわかりやすく現れる

それぞれの地域にマッチしたマーケットが現れる

 

ロンドンは、フランスは、ヨーロッパはいいねと言いがちだが

マーケットは、ヨーロッパからの輸入ではない

第二次世界大戦後に道路法・道路交通法が制定され、日本の街路市が規制された

モータリゼーションのために、なくなった日本の街路市

 

社会課題を解決するツールとして、マーケットを奨励

生産者の支援のために、マーケットに助成

マーケットは、都市の始まりとも関連している

街になくてはならない、インターストラクチャー

ロンドンでは、マーケットを行政が直接運営

マーケットの効果、マーケットはツールなので効果を測る

どんな効果を測るのか

 

マーケットの出会いはいつですか

マーケットとの出会いはない

マーケットは生まれた時からあるものだから

 

マーケットはコミュニティ

同じおじさんが同じ場所にいるので、コミュニティの場所になる

 

なんで、マーケットに来たんですか、人に会うため

場所の魅力向上のため、人が集い、地域でお金を稼ぐ手段が手にはいる

小商いだけでなく、マーケットから大規模チェーン店になるケースもある

フルタイム雇用も生んでいる

マーケットの開催は人が集まり、地域の商業施設の売り上げも上がる

 

マーケットで買い物をすることは一般的ではない

プロモーションを兼ねているのが、日本のマーケット

顧客のニーズ把握、静岡から東京にニーズ把握のため出店

対面で売ると、売れる理由、売れない理由がよくわかる

東京の消費者が求める価値を知ることができる

 

観光資源、観光戦略としても位置づけられている

観光情報として、ロンドンでやるべきこととしてマーケット訪問を推奨

 

ロンドンでは、マーケットは都市戦略としても位置付けられている

 

自分が住んでいるマチでマーケットをやってみる

3300棟のマンション群、40年、高齢化率40パーセント超える

近隣公園、埼玉で、郊外で、何もない

でもすごくいいマチだと思っている、このまちに暮らすよろこびを作るマーケット

 

場所の魅力を引き出す、余白の設計

場所の魅力を引き出す、オシャレなものを挿入する

塀に100均のビニールテープでサインを作る

新しいものを作るのではなく、いまあるものを活かす

広場に縁があったので、手作りの座布団を作っておいた

 

日常と非日常のバランス

野菜があることで日常がある、ヘアアレンジ体験は非日常

このお母さんの子供が喜ぶ、お母さんが人に喜んでもらう姿を見て子供が誇らしく思う

砂場で子供を遊ばせていたら、変わったお父さんと出会う

そのお父さんがDJだったので、DJをお願いする

使い手の自由な暮らしを作る

 

マーケットがある日でないと起こり得ない景色

出店者はイキイキとしている、自分のステージと感じている

このマーケットがあると孫が遊びに来てくれる、出かける理由が増える

三世代が楽しんでいる様子

 

テーブル等は出店者自らが持ち込む、関与する余地を残す

7回目になると、レジャーシートを自ら持って来てくれるようになった

自宅のそばの広場での開催のため、自宅から持って来れば良い

主催者としては1回目からピクニックの様子をイメージしていたが、7回目で叶った

 

マーケットで地域経済が活性化、4時間30店舗112万円

地域にどうやってお金を落としてもらえるか、マーケットは手段の一つ

 

マーケットでは交流・体験が生まれ、自分ごと化する

行政からの関心も高まっている

思いがある人が頑張っているのが現状・課題

 

良いマーケットとは何か

閉じたコミュニティではない、地域とつながっている、適正な規模である

この街に暮らす歓び、このまちでは30店舗程度が良い

 

お客さんと話すことができる、余白があるから話せる

新しく、その場所を使ってもらえるきっかけにする

新しく、オープンした大規模再開発の中で

 

マーケットでマチを変えることが本気でできると思っています

マーケットでマチを変えることがなぜ面白いのかは

まちを、くらしをつくることにつながっている

 

公共空間活用とは、「くらし」を介して、「まち」と「個」が繋がる

ページの先頭へ