レポート

まちづくりセミナー2019

まちづくりセミナー2019 第1回講演録 講師:本山尚義氏

2019/08/12 

まちづくりセミナー2019 第1回講演録

 

日程:平成3112614:0016:00

会場:富山市民プラザ3F AVスタジオ

主催:NPO法人GPネットワーク

 



旅するシェフ 世界の料理と世界のまちと

 

        世界のごちそう博物館オーナー

本山尚義氏

 

プロローグ

インド行きを何回も誘われながら、でかけず

誘ってくれた人が、インド行きのチケットを購入し

仕事先のオーナーに勝手に話をつけてしまい、インド行きが決定

フランス料理が最高だと思ってきたが、インド料理に魅せられる

フランス料理は美味しいを足していくが

インド料理はスパイスで味の変化をつけていき、変化球がたくさんある

価値観が崩れ、料理の氷山の一角しか知らなかったことを知った

世界中をめぐる旅をはじめた

 

ダージリンを旅する

スリランカで購入した派手な履きやすいズボンで旅をした

玉ねぎのサイズですら、国によって違う

市場で食材の名前を、現地での呼び名を学ぶ これはなに・・・○○◯

お店の人が、お客さんを紹介してくれる、それが自慢になって、仲良くなる

ニューデリの観光地で、バスで降りたときに地元の少年と出会う

勝手に観光案内をして、観光料金をせびられるパターンと分かりながらも

眼が澄んだ少年だったので、ついていった

自宅に案内され、目玉焼きを出された

おもてなしの気持ちで、とても高価な目玉焼きをつくって出してくれた

 

アホ・スープ

スペインはスペイン語、スペイン語をまったく勉強をせず入国

スペイン語しか話せない宿に泊まる

街へでてみても、閉まっている店が多い

スペインでは料理修行は難しいかも、と落ち込んでお店の前で座り込む

そのお店のお母さんが、まくし立てながら話しかけてきた

お店の中に入れてもらうが、スペイン語がわからないので

オーダーもできず、待っとけと、でてきたのがアホ・スープ、忘れられない味

 

世界を旅して美味しかったものなんですか?と、よく聞かれますが

めっちゃまずかったものを紹介します

これはなんでしょうか、野ネズミの丸焼きです

夜中、2時くらいにヒッチハイクで乗せてもらった兄さんと

田んぼの真ん中で、これを出されました

トラックの運ちゃんは、美味しそうに食べているから残せない

薄暗い店内でのラーメン、運ばれてきたのにはアリがのっていた

31歳の時に、世界中の料理を提供するお店をオープン

周りからは、2ヶ月で潰れるとかけをされる

北京オリンピックの開会式の笑顔の傘のアーティストとコラボレーション

 

ガンボ

オクラが入ったアメリカ南部の料理、オクラは西アフリカが原産

ガンボは、オクラのアフリカ語

黒人奴隷の時代に、オクラは奴隷船と一緒にやってきた

そして、現地のスパイスと出会い、ガンボができた

オクラが、この地にたどり着いた時代のなまなましさが想像できた

この料理には、その物語を感じる料理になっている

料理の物語を知ることで、歴史を知ることができる、料理にはその力がある

料理屋さんに入って、ご飯を食べて、平和につながるのは

宗教のようで抵抗があったが、大きなイベントで実施したら大丈夫だと思った

2年間かけて、世界のごちそうアースマラソンを企画・実施

日本から出発して、一筆書きで1周できる企画、全部で211品

全部の料理を2年間通して、食べてくださったのは60人

お店はバイト1人と自分だけ、2週間ごとにメニューを変える

仕入れから、仕込みまで、2週間で変えるのはたいへん

ふっ節制な生活になり20kg太る、ドクターストップがかかるも継続

たくさんの人に来て欲しいと思い、安い金額に設定

2年間で、500万円の赤字

新聞社にプレスリリースしても、まったく取り上げられなかったが

最後の終わる時には、新聞全紙、テレビ局も数社から取材をうける

赤字は出たが、認知度は一気に向上し、取材がたくさん来るようになる

500万円の赤字は、1年強で回収できた

イベント効果で、たくさんの方に来ていただけた

アフリカは53カ国あるが、地域ごとに食材は違う

オクラが続く(一筆書きに書くことで)地球がつながっていることを感じる

その国の特色(歴史)を感じるイベント、植民地時代にスパイスが伝わるなど

このイベントを実施したことで、僕の中で美味しい不味いではなく

その国のことを理解してもらう、知ってもらえることが

その国を理解することが、平和につながる

自分の中では、料理を作ることよりも、それを伝えるために料理をツールに

 

なぜ、レトルトか

大手の会社が、安くレトルトを販売するため

添加物をたくさん入れたレトルトを作っている

安いけど、体に悪く、美味しくない

最近のレトルトは、添加物なしのレトルトも増えてきた

僕のレトルトも、安全な食材で作っています

一番大きな理由は、アースマラソンでは大きなロスを出してしまったが

フードロスへの思いもあり、罪悪感が大きくあった

レトルトは、決まった食材を購入し、調理するため、ロスがない

毎日、200食くらい仕込んでいるが、ロスでないので精神的に安定

1人で50種類のレトルトを作っている

 

これはなにか分かりますか、赤耳かめ

増えすぎて困っているところが多い

日本古来の亀が餌を取られて減ってきている

農業被害も続出、レンコンの芽を食べてしまう

兵庫県だけでも1日何十匹、と殺されている

亀の肉を出す方法は、すっぽんと違って出しにくい、のみでこじあける

お腹の甲羅から、全部開く、構造は、スッポンと同じだが

食べれるところは足のみ、足の骨が細くて、こそぎとるのが大変

10匹/日の作業量

一昨年の夏に販売、すぐに取材、特ダネ全国放送にもなった

 

自著「196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ」
出版前に再販決定
売れた理由は、スーパーの食材で作れる!ところ
196メニューがあって、全メニューへの思いを描きたかったが
20メニューに絞って記載している
鶏肉のチョコレートソースは、メキシコ料理
カカオは、調味料の一つ、日本とは違う使い方、チョコ文化を知ってもらいたい
市場が立つのを楽しみにしている
黄色唐辛子、優しい辛さ、スーパーで購入しづらいのでネット購入して作ってみてください
ブラジルの国民食、フェイワーザ、豆、小豆と違ってねっとり感がある
奴隷の人たちが食べていた料理、主人が残した臓物と干した牛肉の塩漬け、
余り物で作った料理、味をみた主人がおいしさに感動して全土に広がり国民食に
パエージャ、スペインのバレンシア地方の料理、海の方にも広がって
コックの人たちの賄い時間に入れてもらう、パエリアを食べに来たと伝えたら、
作ってくれた、従業員の人たちと一緒に食べた
グルジア料理、オジャクリ、フライドポテトに玉ねぎを入れる
バチカン市国、イタリアに囲まれた国、ローマ法王のいる場所
ディズニーランドよりも小さい国、ローマ法王によって料理がかわる
196の料理のなかで、日本料理では何を出すのか
自分自身本の母の味、196の郷土食、家庭料理
僕にとっての母親の味は、お好み焼き
毎週日曜日は、お好み焼きとサザエさん、イントロの音楽でお好み焼き
1ヶ月で禁断症状の出るほど好きな味、実際、母親に出向いて来てもらいつくったページ
自分が31歳でお店をはじめてから、1回も褒めてもらったことがなかったが
初めて褒めてもらえた、この本の出版で

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